第二種免許の補聴器使用、今春から可能に

警察庁は、タクシーやバスなど、客を乗せて運転できる第二種免許の試験で、補聴器を使って聴力検査が受けられるようにする道路交通法施行規則の改正を決めた。本年4月1日の施行予定。聴覚障害者にとって職域拡大の機会となる。 今までの聴力に関する免許取得の条件は、補聴器を使わずに10メートル以上離れた場所で90デシベルのクラクションの音を聞くことができることとしていた。しかし今回の改正を受けて補聴器をつけて基準とされる音を聞くことができれば第二種免許を取得することが可能になった。聴覚障害者の運転免許取得をめぐっては、2008年6月以降、施行規則の改正を繰り返してきた。そうした中で、後方の死角を減らすワイドミラーの車内装着を条件(特定後写鏡条件)に耳が聞こえない人も普通乗用車や二輪車、普通貨物車の運転をすることができるようになったが、第二種免許の取得に関してはこれまで対象外だった。 今回の第二種免許の取得に関する法改正により、聴覚に重い障害がある人のタクシー・バス運転手といった職業への道が開かれるようになった。 共生社会の実現のために労働者の障害の有無に関わらず社会生活を送れるようにすることを目指して障害者差別解消法も来年4月に施行にされる。障害者団体は「雇用する企業や乗客など社会全体の理解が鍵となる」と訴える。社会を見てみると免許を持っているかどうかという点が就業の条件になっている会社も多く見受けられる。そういった中で行われた今回の法改正は共生社会の実現に向けた日本の前進を示しているのではないだろうか。運輸業界など人手不足に悩んでいる業界にとっては、免許を取得できる人が増える社会は大きな希望になる可能性がある。そのためにも発生する可能性のあるトラブルを事前に把握し、それを防ぐ取り組みを社会で行うことが必要になる。そういった取り組みが実現されるならば、免許取得までの条件緩和は日本全体の職業選択の拡大にも繋がると考えられる。

参考

毎日新聞2015年10月22日 東京夕刊【http://mainichi.jp/articles/20151022/dde/001/010/078000c】

産経新聞2015.10.22 12:56

http://www.sankei.com/life/news/151022/lif1510220016-n1.html】